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なんだかよ〜

2006/12/1

Friday

午後から元の部屋に戻された。他の患者さんの見舞客が来ていて騒がしく、今の身には応える。

相変わらず痛み止め三昧。精神的にも少し参っていたが、取り敢えず原因が見つかったので安心。しかし、何故腹部に膿が溜まったんだろう?これは先生方も予想外だったらしく、オペをすれば治っていく膿瘍腔が、オペによって弱まった腹部に溜まっていた膿瘍腔の膿が移動した事によるものだった。

実際お腹から出てくる膿は、お尻から膿瘍腔へ入れている管から出てくる膿と同じものだった。膿を調べると、レンサ球菌(連鎖球菌)だったようです。

2006/12/4

Monday

ようやく元気も出てきた。

お昼、テレビを見ていると何かストマの下の際がむず痒く、よーく観察しているとプクプクと泡ができている。そしたらそこから便が出てきた!「えー何?そこは出口じゃないだろ!」一瞬血の気が引いた。

慌てて看護師さんに先生を呼んでもらい診てもらう。先生は細長い金属の耳かきのようなものでストマのしたからズブッ!本当の出口に小指をズボッ!先生は目をつぶり感触を確かめるように両方の差し込んでいる所をグリグリしてなんだか苦しい。そしたら、「あっ繋がっている」と言った。

それからは装具が剥がれやすくストマの下の際が痒くなりやすくなってしまったので、常に手で押さえていなくては心配でしょうがなかった。

2006/12/6

Wednesday

腹部の膿の状態と膿瘍腔の状態を調べる検査をしたら、腹部は毎日2回洗浄していた為、順調に膿の領域が減ってきていたが、膿瘍腔の方は、手術後2週間経っているのに手術前に比べ、ほとんど大きさが変わっていなく、むしろ大きくなっている。

悪化した膿瘍腔悪化した時の膿瘍腔の写真です。以前撮った時に比べ、明らかにはっきり、しかも大きくなっているのが分かります。

ストマを造ったんだから、膿瘍腔には便が入らずバイ菌が溜まらないはずなのになぜ?確かに手術前の説明では、骨盤底はでは毛細血管が少なく伸びにくく治りにくいと言っていた。

先生はこれを見て何かを感じたらしく、もう一度病理でUCかCDか、それとも判別不能(UCともCDともつかない)のものか、調べてみる事になった。もしこれがCDと診断されてしまったら、今までやってきた事が無駄になってしまうんじゃないか、これだけは避けなければ、と言っても自分でどうにかできるものじゃないので、ただ祈った。ある患者さんにこの話をしたら、私ももう一度調べようって言われて調べられたけど、大丈夫UCだよって言われたから、きっと大丈夫と励まさられた。

調べる為には、初めに手術を行った五稜郭病院からプレパラートを送ってもらい、それを三重医大の病理でもう一度観察する。詳しくは分からないが、細胞の形やその周りの景色等から判別するらしく、あくまでも目安との事で、ちゃんとした診断を下す為には内視鏡などで、UCやCDの所見があるかを見つけなければならないとの事だったが、既に大腸がないのでこれは無理。だが、もしUCじゃないと判断されればレミケードが使えるので、それで良くなるかも知れない。が、CDの方には申し訳ないが、やはりUCと言われる方がまだ良いように思える。

それから、同じ境遇の山屋さん(仮名)が別の病室からお向かいのベッドに引っ越してきた。

山屋さんもJポーチと肛門管の吻合部から瘻孔ができ、Jポーチの後ろに膿が溜まってしまい回腸嚢炎になった方だ。僕と同じくサルベージオペを3期分割で行う事になり、Jポーチは再利用し、IACAからIAAにやり直す2期目を既に終えているので、最後のストマを閉じる手術なわけです。

山屋さんも、UCかCDかを調べられ、UCと言われたとの事でした。実は既に昨日ストマを閉じる手術をしていて、にも関わらず凄く顔色が良く元気です。次の日には、もうおも湯が出されていました。

2006/12/7

Thursday

手術が終わってこれまでずっとお尻から血の混ざった赤い膿が出続けている。それから、ソルコーテフというステロイドを1日200mg(プレドニン換算で50mg)カバーで続けている為、足がむくんでくるぶしが見えなくなるくらいパンパンで突っ張って痛い。毎日洗浄しているお腹の膿はほとんど出なくなって回復してきてはいるが、全体的に鈍痛が続き辛い。

お向かいの山屋さんの容態が悪くなった。食事を始めたらどうも詰まり気味になってしまったようで、既に鼻管(胃管チューブ)を入れられていて、辛そうにしていた。ストマを閉じただけなのに?そういえば自分もストマを閉じた時、腸の通りが悪く鼻管入れられたっけ。ほんとこの鼻管は太いのを入れられるから、喉に当たって辛いんだよな。喉に入れるのは食いもんだけでいいよ。

山屋さんが辛そうにしていると、同じ境遇の方だけに自分の事のように辛くなる。奥さんも心配そうにしている。山屋さんもトラブルを起こしやすい方らしく、僕たちの体はUCでもやっかいな方らしい。山屋さんの吻合部は口くらいの大きさが開いていたと言っていた(回腸嚢炎とは・骨盤内膿瘍(管理人のケース)参照)

2006/12/12

Tuesday

昨日で腹部膿瘍の管が抜け、その前の日には点滴も外れたので、これで全て繋がれていたものは無くなって、気分はかなりスッキリした。だがお腹の鈍痛は手術から3週間経ったのにまだ続く。腸がグリグリするー。

それから五稜郭病院からプレパラートがようやく届いた。

2006/12/13

Wednesday

ストマからは水便ばかりなので、ストマの周りがヒリヒリジュクジュクして痛痒い。パウチ交換してまた新たに発見してしまった。前回の下の出口に続き、上にも出口が!今度のは前よりも皮膚側にあって、ほとんどストマと皮膚の境目から便が出てきてしまっている。

先生にこの事を告げたら「知ってましたよ」と言った。えっ!知ってたの?なら早く言ってくれよう、てか、本人が鈍すぎたのか?今頃気付いて焦ってバカみたい。

2006/12/15

Friday

病理からプレパラートの結果が出た。やっぱりUCとの事だった。

2006/12/16

Saturday

しつこいようだが手術から4週間経っているのに、痛み止めが切れるとお腹はまだ痛い。何なんだ?先生が言う腹膜炎の名残か。それとも変に癒着しているんだろうか。こんな調子のまま次の手術まで待たなきゃ行けないと思うと凄く気が滅入る。

2006/12/17

Sunday

何かいつもよりお腹が痛い気がする。昨日、仕事の事でちょっと色々あったので、その精神的ダメージからか?

2006/12/18

Monday

確実にお腹が痛くなっている。9:00にはかなり痛いので、先生にお願いしてペンタジンを使わしてもらった。昼を過ぎると熱がどんどん上がってきて、40度になった。それと同時に以前から訴えていた右脇腹の痛みが酷く痛むようになった。

2時間くらい経っただろうか、CTの検査が明日に入っていたので、今日はもうこのままだろうかと思いきや、今からCTをする事になった。だが、CT画像には何も異常が写っていないとの事だった。エコーでも見つからなかった。

また点滴をする事になり、ソルコーテフも打つ事になり、しばらく様子を見る事になった。何時間かすると段々熱が下がり、平熱まで戻った。

2006/12/19

Tuesday

朝はまあまあ快調だったが、夕方からまた熱が上がり、39度代に。やはり同時に痛みが強くなる。

2006/12/20

Wednesday

Jポーチの後ろの膿瘍腔の造影検査を朝一番で行った。特に変わった様子はなく、もしかしたら若干大きくなってるかもというくらいで、またそこから腹部に膿が上がった形跡も無かったらしい。

夕飯からシプロキサンが始まった。以前、腹部に溜まっていた膿を検査した時、シプロキサンが効いたからだった。夜中にはまた熱が上がり、痛みが強くなる。

2006/12/22

Friday

MRIを午後からする事になった。今日はパウチ交換日なので、先にする事にした。パウチを外してみたらビックリ!?ストマから何かが膨らんでいるではありませんか。先生を呼び診てもらうと、また金属の耳かきのような器具でブスッ、小指をズボッ、もう腹に響いて痛い。なんとまたストマの出口が増えて4つになってしまっていた。

上の図のように最終的に出口が3つになって落ち着きました。しかし上と下の出口がタコの吸盤のようになってしまい、これがある為パウチ交換がなかなか難しく、パウチ交換中上からも下からも便を出されると交換どころではなくなってしまいます。まったくこんなサービスいらんちゅうのに、テレフォンショッピングで同じ物を余計にプレゼントされた気分です。

そして、検査結果は、ちょうどストマの後ろ辺りにゴルフボール大の膿が溜まっていました。やっぱり、そうなんじゃないかと思っていたんです。早速、管を入れて抜く事になった。いやー怖いなーと思っていたら、また麻酔を掛けて眠らしてくれるとの事で安心。体の中をいじくる処置は、全て眠らせてくれるとありがたいですよね。

2006/12/23

Saturday〜

膿を抜いているおかげで、一旦楽にはなったものの、また熱が上がったり、痛みが強くなったりする。27日の造影検査では、腹部の膿瘍部に入れた造影剤がその近くの小腸に入っていく。どうやら膿瘍部と小腸が交通してしまっている。また、クローンの事が頭をよぎる。先生も同じ事をよぎったらしく、次の日、とうとうあの嫌な鼻管を入れられ、小腸に造影剤を流し込み、クローンの所見がないかを調べる事になった。

先生は、胃から小腸に管を入れ込む時にグリグリやって苦しいから、そこだけ眠らしてあげるよと言ってくれたが、どうせなら全て眠らせて欲しいものだが、どうしても調べるのに体位を変えなくてはならなく、それと、一番嫌な鼻から喉の奥へ管を突っ込む時も起きていなければならなかった。ほんと辛い事ずくめで、今更ながら病気さえしなかったらなーと思ってしまいます。

でも、クローンの所見は見られないとの事で一安心で、じゃあ良くなっていくかなと思いきや、全然良くならない。そのまま大晦日を迎えてしまった。

全然良くならないので、先生も見かねて、CTをする事になった。大晦日なのにもかかわらず、CTの予約が結構入っている様子で、検査に呼ばれるのは遅くなるかもと言われていたら、予想以上に早く呼ばれた。先生とCT室へ向かう為、エレベーターに乗っている時先生が、「早くCTをしてもらう為に急患だと言って無理矢理割り込ませてもらったから、CT室へ入る時辛そうな演技をして」と言われた。なんて患者思いなんだろう、それとも早く帰りたかったからか?そんな事はないか。

でも、それだったら車椅子の方が良かったんじゃないのかな。自分で歩ける急患てのもおかしいよな。今現在そんなに辛くないので、スタスタ歩けてしまっている。CT室8m前に来た。演技スタート!

それまでスタスタ歩いている足どりを、思いっきり遅く、引きずるようにして、少し半笑いになりそうだったので、顔が見えないように思いっきり腰を曲げ前屈みになる。それがまた、辛そうに見える。CT台に乗る時は、痛そうにゆっくり腰掛けるようにしつつ、お尻が着く直前には急に力が抜けたようにドスンと座ると、その振動がお腹に伝わって痛かったように、小さめに「ううっ」呻き声をあげる。そうするとCTの技師さんが、大丈夫ですかと言ってきたので、なかなか上手く演技できているようだった。

しかし、そんな人を騙す様な事をした為か、造影剤が思いっきり腕から漏れメチャメチャ痛い。もしかして、演技だってバレてて、わざと漏れるように仕組んだのか?んなこたあないか。

結果が出た。今度は腹膜の外側にまた膿が溜まっていた。どうも腸腰筋という場所にあるらしく、深い場所にある為、膿を抜く際に腸を傷つける恐れがあるので、専門の先生でなくてはできないとの事だ。既に12月31日18:00を回っている。このまま正月休みが明ける来年の4日まで、止むを得ず待つ事になった。

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